Whimsicalでアイデアをラクチン図解!絵を描かずに整理・共有する方法
グループワークでアイデアを出し合ったり、考えをまとめたりする際に、どのように共有すれば伝わりやすいか悩むことがあるかもしれません。手書きのメモや図はまとめるのが大変だったり、絵を描くのが苦手だと感じる人もいるでしょう。また、専門的なデザインツールを使うのは難しそうだと感じるかもしれません。
しかし、絵や複雑な操作をしなくても、アイデアを視覚的に整理し、チームメンバーと簡単に共有できる便利なツールがあります。今回は、そのようなツールのひとつである「Whimsical」を使ったアイデア整理・共有方法をご紹介します。
Whimsicalとは
Whimsicalは、アイデアをビジュアルに整理するためのオンラインツールです。フローチャート、マインドマップ、ワイヤーフレーム、Sticky Notes、ドキュメントといった多様な形式で思考を整理できます。絵を描くというよりは、テキストを入力したブロックを配置したり、それらを線で繋いだり、色分けしたりといった操作が中心となるため、絵が苦手な人でも直感的に使うことができます。
無料プランでも十分に基本的な機能を利用でき、共同編集にも対応しています。Webブラウザで使用できるほか、デスクトップアプリやモバイルアプリ(ベータ版の場合もあります)も提供されており、スマートフォンやタブレットからもアクセスしやすい点も大学生のグループワークに適していると言えます。
絵を描かずにアイデアを整理する方法(Whimsicalの活用例)
Whimsicalにはいくつかの機能がありますが、特にアイデア整理に役立つ、絵を描かなくても使える機能とその活用法を紹介します。
1. フローチャートで思考プロセスを整理する
物事の順序や、考えの分岐、意思決定プロセスなどを整理するのにフローチャートは便利です。Whimsicalのフローチャート機能を使えば、四角やひし形などの図形を選び、中にテキストを入力し、矢印でつなぐだけで簡単に作成できます。
- 使い方:
- 新しいファイルを作成し、フローチャートを選択します。
- 画面左のメニューから図形(ブロック)を選び、キャンバスに配置します。
- 配置したブロックをダブルクリックして、アイデアの内容をテキストで入力します。
- ブロックの端にマウスカーソルを合わせると表示される矢印マークをドラッグして、別のブロックに接続します。
- 必要に応じてブロックの色やテキストの色を変更し、視覚的に分かりやすく整えます。
この方法を使えば、「〇〇という課題に対して、A案とB案のどちらを選ぶか? A案の場合は次に何をすべきか?」といった思考の流れや、「企画の準備段階」「実施」「結果分析」のようなプロジェクトの段階を分かりやすく整理できます。複雑な図を描く必要は一切ありません。
2. マインドマップでアイデアを発展させる
中心となるテーマから関連するキーワードやアイデアを放射状に広げていくマインドマップは、ブレインストーミングや思考の深掘りに役立ちます。Whimsicalのマインドマップ機能は、キーボード操作だけでもスムーズにノードを追加していけるため、思考を中断することなくアイデアを広げられます。
- 使い方:
- 新しいファイルを作成し、マインドマップを選択します。
- 中央に配置された中心ノードにテーマを入力します。
- 中心ノードを選択した状態で、キーボードのTabキーを押すと子ノードが追加されます。Enterキーで同じ階層にノードを追加できます。
- 追加したノードにアイデアをテキストで入力していきます。
- ノードの色分けやアイコン追加なども可能です。
「新しいサービスのアイデア出し」「特定の章の構成検討」など、一つのテーマから連想される様々な要素を洗い出し、それらの関連性を視覚的に整理する際に役立ちます。テキストベースでどんどんアイデアを追加していけるため、絵を描くのが苦手でも気軽に発想を広げられます。
3. Sticky Notesでブレスト結果をまとめる
付箋(Sticky Notes)機能は、ブレインストーミングで出たアイデアを一時的に書き出し、後からグルーピングしたり整理したりするのに非常に便利です。WhimsicalのSticky Notesは、色やサイズを簡単に変更でき、キャンバス上で自由に配置できます。
- 使い方:
- 新しいファイルを作成し、Sticky Notesを選択します。
- 画面左のメニューから付箋を選び、キャンバスに配置します。
- 付箋をダブルクリックしてアイデアをテキストで入力します。
- 出そろった付箋を、関連性の高いもの同士で近くに移動させたり、囲み線でグループ化したりします。
- グループごとにタイトルをつけたり、色を変えたりして整理します。
オンライン上のホワイトボードのように、メンバーが出したアイデアをすべて付箋に書き出し、それをKJ法のようにグルーピングしていく作業が、絵を描かずに簡単にできます。議論の見える化や、アイデアの分類に有効です。
グループワークでのラクチン共有術
Whimsicalは一人で使うだけでなく、チームでの共同作業を円滑に進めるための機能も充実しています。
- リアルタイム共同編集: 複数のメンバーが同時に同じファイルを開き、編集できます。誰がどこを操作しているかもカーソル表示で確認できるため、オンラインでの共同作業でもスムーズです。
- コメント機能: 特定の要素に対してコメントを残せます。アイデアへのフィードバックや質問、確認事項などを記録するのに便利です。
- 共有リンク: ファイルの共有リンクを発行し、簡単に他のメンバーに共有できます。閲覧専用や編集可能など、権限を設定できます。
- エクスポート: 作成した図やボードを画像ファイル(PNG, JPG)やPDF、Mermaid形式などでエクスポートできます。レポート資料に貼り付けたり、他のツールで共有したりする際に役立ちます。
これらの機能を組み合わせることで、例えばブレインストーミングでSticky Notesを使ってアイデアを出し合い、それを基にマインドマップで整理し、さらにフローチャートで実行プロセスを検討するといった一連の流れを、すべてWhimsical上で行い、チーム全員でリアルタイムに確認・編集しながら進めることができます。
Whimsicalを使うメリット・デメリット
メリット:
- 絵を描くスキルが不要: テキスト入力と簡単な図形操作で視覚化できます。
- 直感的で操作が簡単: シンプルなインターフェースで、ツールの使い方に迷いにくいです。
- 多様なフォーマット: フローチャート、マインドマップ、付箋など、目的に応じて使い分けられます。
- 共同編集がスムーズ: リアルタイムでの共有・編集、コメント機能が充実しています。
- 無料プランがある: 機能制限はありますが、基本的な利用には十分です。
デメリット:
- 無料プランには制限がある: 作成できるファイル数などに制限があります。
- 高度なデザインには不向き: あくまでシンプルな図解・可視化ツールです。
- 基本的に英語インターフェース: 日本語での入力や表示は問題ありませんが、メニューなどは英語です。
まとめ
グループワークにおけるアイデア整理や共有は、効果的に進める上で重要なステップです。絵を描くのが苦手だったり、手書きのメモが煩雑になったりといった課題は、Whimsicalのような「絵を描かない」ビジュアル思考ツールを活用することで解決できます。
Whimsicalを使えば、フローチャートで思考プロセスを整理したり、マインドマップでアイデアを発展させたり、Sticky Notesでブレスト結果をまとめたりといった作業を、テキストとシンプルな操作だけで実現できます。さらに、共同編集やコメント機能を活用することで、チームメンバーとの情報共有や連携もスムーズになります。
まずは無料プランで気軽に試してみてはいかがでしょうか。きっと、あなたのアイデア整理やグループワークがよりラクチンになるはずです。