絵を描かずにアイデアを多数決!投票でグループワークの結論を出す方法
グループワークでアイデアを出すのは楽しいけれど…
グループで何か新しいことを考えるとき、たくさんのアイデアを出し合う時間はとても創造的で刺激的です。しかし、たくさんのアイデアが集まった後、「さて、どれを選ぼうか」「どうやって結論を出そうか」と迷ってしまう経験はありませんでしょうか。特に、絵や図を描いて整理するのが苦手な場合、テキストだけで書かれたアイデアをどう比較検討し、スムーズに決定に繋げるかは課題となりやすいものです。
全員の意見を尊重しつつ、限られた時間の中で効率よく結論を出すためには、手軽で客観的な方法があると便利です。ここでは、絵を描く必要がなく、特別なスキルもいらない「投票」という方法を使って、アイデアを絞り込み、グループでの決定を円滑に進める方法をご紹介します。
なぜ「投票」がアイデア決定に役立つのか
アイデアの数が多くなると、一つ一つを丁寧に議論する時間がない場合や、特定の意見に流されてしまう懸念が出てきます。そこで「投票」が有効な手段となります。
- 客観的な判断: 各メンバーが自分の考えに基づいて平等に評価できます。特定の誰かの意見に影響されすぎることを避けられます。
- 全員参加の促進: 自分の意見を言い出すのが苦手な人でも、投票という形で意思表示しやすくなります。
- 効率的な絞り込み: 短時間で多くのアイデアの中から、支持を集めているものや、そうでないものを明確にできます。
- 手軽さ: 多くのデジタルツールに投票機能が搭載されており、特別な準備なくすぐに始められます。
もちろん、投票だけで全てを決定するのではなく、その結果を元に議論を深めることが大切ですが、初期段階での絞り込みや方向性の確認には非常に有効です。
絵を描かずに投票でアイデアを絞り込む具体的な方法
では、具体的にどのように投票を活用すれば良いのでしょうか。いくつかの方法とツールをご紹介します。
1. テキストベースのアイデアリストを作成する
まずは、グループで出たアイデアを分かりやすいリストにまとめます。絵や図は必要ありません。箇条書きや短いテキストでそれぞれのアイデアを記述します。
例: * アイデアA: オンラインで地域の特産品を紹介する企画 * アイデアB: 学生向けのおすすめ勉強法をまとめたSNSアカウント運用 * アイデアC: 使わなくなった本を交換するイベント企画 * アイデアD: 地域のお店を紹介するグルメマップ作成アプリ開発
このリストは、GoogleドキュメントやNotion、あるいはシンプルなメモアプリなど、グループ内で共有・編集しやすいツールで作成すると便利です。
2. 投票のルールと評価基準を決める
どのような基準でアイデアを評価し、投票するのかを事前に決めます。
例: * 「最も実現可能性が高いアイデア」に投票 * 「最も多くの人に喜ばれそうなアイデア」に投票 * 「個人的に最も興味があるアイデア」に投票 * 複数のアイデアに投票可能とする(例:3つまで) * 投票数の多い順に上位○つを次の検討対象とする
目的や状況に合わせて、シンプルで分かりやすいルールを設定することが重要です。
3. 投票を実施するツールを選ぶ
絵を描かずに投票ができるツールはいくつかあります。使い慣れているツールがあれば、それを使うのが一番手軽です。
- チャットツールのリアクション機能: SlackやMicrosoft Teamsなど、普段使っているチャットツールに絵文字などでリアクションする機能があれば、簡易的な投票に使えます。アイデアリストをメッセージで投稿し、それぞれのアイデアに対応する絵文字リアクションで投票してもらう方法です。非常に手軽ですが、複雑な投票には向きません。
- 投票機能付きのツール: SlackやTeams自体に簡単な投票機能が搭載されている場合や、LINEのグループ機能にも投票機能があります。これらを使えば、項目を用意して投票を募ることができます。
- Googleフォーム: 誰でも無料で使えるフォーム作成ツールです。アイデアを複数選択式の質問肢として並べ、回答者に選んでもらう形式にすれば投票ツールとして使えます。集計も自動で行ってくれるため便利です。スマホからも簡単に回答できます。
- オンラインホワイトボードツールの投票機能: MiroやMuralなどのオンラインホワイトボードツールには、付箋に投票する機能(ドット投票など)があります。これらのツールは図や絵も描けますが、テキストの付箋に投票するだけであれば絵を描く必要はありません。テキストベースでのアイデア出しから投票、簡単な整理までを一貫して行えます。
グループの人数や投票の複雑さ、普段使っているツールなどを考慮して選びましょう。特にGoogleフォームは、フォーム作成経験がなくても比較的直感的に操作でき、スマホからの回答もスムーズです。
4. 結果を集計し、次のステップに進む
投票期間を設け、集計します。Googleフォームであれば自動で集計結果が得られます。チャットツールの場合は手動または簡易的な集計ツールで集計します。
投票結果をグループ全体で共有し、なぜそのアイデアが多くの支持を得たのか、逆に支持が少なかったアイデアにはどのような課題があるのかなどを話し合います。投票結果はあくまで判断材料の一つとして捉え、その後の議論や意思決定に活かすことが大切です。
グループワークでの活用シーン
この投票を使ったアイデア絞り込みは、様々なグループワークのシーンで役立ちます。
- 企画立案: 複数の企画アイデア候補から、実現性や面白さを基準に絞り込む。
- 研究テーマ選定: メンバーそれぞれが出した研究テーマ案から、グループとして取り組むテーマを決める。
- イベント内容決定: 文化祭やサークルイベントで行いたい企画や内容の候補から、最も実施したいものを選ぶ。
- 役割分担: プロジェクトの特定のタスクについて、担当したい人を募り、希望者を把握する(これは少し投票と異なりますが、意思表示の一例として)。
絵を描くのが苦手でも、テキストでアイデアを出し、投票で客観的に評価することで、スムーズにグループの方向性を定めることができます。
まとめ
グループワークで多くのアイデアが出た際に、絵を描かずに効率的に絞り込み、次のステップに進む方法として「投票」は非常に有効です。Googleフォームや普段使いのチャットツールの機能など、手軽なツールを活用すれば、特別な準備なくすぐに実践できます。
アイデア出しで終わらず、しっかりと結論を出して活動を進めるために、ぜひ投票機能を試してみてください。客観的な視点を取り入れつつ、全員が納得できる意思決定に繋がるはずです。