絵を描かずにアイデア出し!共同ドキュメントでブレインストーミングから整理まで
グループワークでのアイデア出しと整理の課題
グループで何か新しい企画を考えたり、課題を解決するためのアイデアを出し合ったりする際、どのように進めればスムーズでしょうか。全員が自由に意見を出し、それを分かりやすく整理し、共有することは、時に難しいと感じることがあるかもしれません。
例えば、 * 他の人の意見に遠慮して発言しにくい * たくさんのアイデアが出たものの、どのようにまとめたら良いか分からない * 手書きのメモでは後から見返しにくい、共有しにくい * 絵や図で説明するのが苦手
といった課題に直面することがあります。
絵を描かない「テキストだけ」の共同ブレインストーミングとは
絵や図が苦手な場合や、特別なツールを使うのが難しいと感じる場合でも、アイデア出しや整理は十分に可能です。その一つの効果的な方法が、「共同編集ドキュメント」を使ったテキストだけのブレインストーミングと整理です。
Googleドキュメントのような共同編集機能を持つツールを使えば、複数の人が同じ一つのドキュメントに同時にアクセスし、文字を書き込むことができます。この機能をアイデア出しの段階から活用することで、上記の課題を解決し、グループワークを効率的に進めることができます。
テキストだけ共同ブレインストーミングのメリット
この方法には、絵を描く必要がないことに加え、多くのメリットがあります。
- 全員が同時に、手軽に書き込める: 対面やオンラインのミーティング中に、思いついたアイデアをすぐにドキュメントに入力できます。発言のタイミングを待つ必要がなく、発言が苦手な人もテキストなら気軽に参加しやすい場合があります。
- ハードルが低い: 普段から使い慣れているテキスト入力だけで完結します。特別なスキルや知識はほとんど必要ありません。スマホからでも手軽に参加できます。
- 修正や移動が簡単: 書いたアイデアを後から編集したり、似たアイデアの近くに移動させたりすることが容易です。手書きのように消したり書き直したりする手間がありません。
- 後から見返しやすく、検索も可能: テキストとして記録されるため、後から内容を振り返ったり、特定のキーワードでアイデアを検索したりすることが簡単です。
- 整理しやすい: 箇条書き、見出し、インデント、文字装飾などを活用することで、アイデア同士の関係性を示したり、グループ化したりすることが直感的に行えます。
具体的な進め方:ブレインストーミングから整理まで
共同編集ドキュメントを使ったアイデア出しと整理は、以下のようなステップで進めることができます。
ステップ1:準備
- 共同編集が可能なドキュメントツール(例: Googleドキュメント、Word Onlineなど)で新しいドキュメントを作成します。
- ドキュメントの共有設定を行い、グループのメンバーが編集できるように権限を付与します。
- ドキュメントの冒頭に、ブレインストーミングのテーマや問いを分かりやすく記述します。必要であれば、簡単なルール(例: 他の人の意見を否定しない、量をたくさん出すなど)も記載します。
ステップ2:アイデア出し(ブレインストーミング)
- 時間を区切って、各自がテーマに沿って思いつくアイデアをドキュメントに自由に書き込みます。
- アイデアは箇条書きや短い文章で、どんどん追加していきます。他の人が書いたアイデアに触発されても構いません。
- もし、他の人のアイデアについて質問やコメントがあれば、コメント機能を使って追記します。アイデア本文を直接編集せず、コメント機能を使うことで元のアイデアを残したまま議論できます。
- インデント機能を使って、あるアイデアが別のアイデアに関連していることや、詳細であることなどを示すこともできます。
ステップ3:アイデア整理
ブレインストーミングで出たアイデアは、そのままでは羅列されているだけです。次に、これらのアイデアを分かりやすく整理していきます。
- グルーピング: 似ているアイデアや関連性の高いアイデアを、ドキュメント上で近くに移動させます。アイデアをコピー&ペーストしたり、ドラッグ&ドロップで移動させたりしてまとめます。
- 分類・構造化: まとまったアイデアのグループに、見出しをつけてラベルをつけます。見出し機能(見出し1、見出し2など)を使うと、ドキュメント全体の構造が見やすくなります。
- 重要度や関係性の強調: 太字や下線、文字の色を変えるなどの装飾機能を使って、特に重要なアイデアを強調したり、アイデア同士の関連性を視覚的に示したりします(絵は使いませんが、テキスト装飾で情報を付加します)。
- 議論・深掘り: まとめたアイデアについて、コメント機能を使ってさらに議論を深めたり、疑問点を書き出したりします。
- タスク化(必要に応じて): アイデアを実行に移すために必要なタスクがあれば、アイデアの横に「担当: 〇〇」「期日: △△」のようにテキストで追記することも可能です。
これらの整理の作業も、ブレインストーミングに続いて共同で行うことができます。皆でリアルタイムに編集しながら進めることで、認識のズレを防ぎやすくなります。
具体的な活用シーン
この「テキストだけ」の共同ブレインストーミングと整理の方法は、様々なグループワークで役立ちます。
- 大学の授業課題: 発表テーマのアイデア出し、レポートの構成案検討、グループディスカッションのポイント整理など。
- サークル活動: イベントの企画、役割分担、ミーティングの議題整理など。
- ゼミ活動: 研究テーマの検討、文献情報の共有と整理、発表内容のブレインストーミングなど。
特別な準備は不要で、普段使いのツールで始められる手軽さが大きな利点です。
まとめ
絵を描くのが苦手だったり、複雑なツールを使いこなす自信がなかったりしても、グループでアイデアを出し、整理し、共有する方法はたくさんあります。今回ご紹介した共同編集ドキュメントを使った「テキストだけ」のブレインストーミングと整理は、その中でも特に手軽で効果的な方法の一つです。
みんなで同時にテキストを書き込み、それを整理していくことで、発言しやすい雰囲気を作り、より多くのアイデアを効率的に集め、分かりやすくまとめることが可能になります。ぜひ、次のグループワークで試してみてください。手軽な方法で、アイデア整理がもっとラクになるはずです。