Googleフォームでアイデアをラクチン評価!グループワークでの比較・整理術
グループワークでのアイデア評価、どうすればスムーズに進むか
グループワークで様々なアイデアが出た後、どれを採用するか、どのように改善するかを決める作業は重要ですが、意見が分かれたり、うまくまとまらなかったりすることもあるかと思います。特に、絵や図で表現することが得意ではない場合、アイデアの比較や評価を視覚的に行うのは難しく感じるかもしれません。
手書きのメモがバラバラになってしまったり、話し合いだけで結論が出せずに時間だけが過ぎてしまったりといった経験がある方もいるのではないでしょうか。ここでは、絵を描く必要がなく、手軽に使えるアンケートツール、特に多くの大学生にとって身近なGoogleフォームを活用して、アイデアを効率的に評価・整理・比較する方法をご紹介します。
なぜGoogleフォームがアイデア評価・整理に向いているのか
Googleフォームは、オンラインで簡単にアンケートを作成・集計できる無料ツールです。特別なスキルは必要なく、スマホからでも手軽に利用できます。このGoogleフォームがアイデア評価・整理に適している理由はいくつかあります。
まず、絵を描く必要がないという点です。すべての情報はテキストで入力・集計されます。次に、メンバー全員から均等に意見や評価を集めやすい点です。対面やチャットでの話し合いだけでは発言しづらい人も、アンケート形式なら落ち着いて回答できます。さらに、匿名での回答設定も可能なので、率直な意見を集めることにもつながります。
そして最も便利なのが、回答結果が自動で集計されることです。集計されたデータはグラフなどで視覚的に確認でき、スプレッドシートに連携すれば、さらに詳細な分析や並べ替えも簡単に行えます。これにより、多数のアイデアを客観的な視点やメンバー全体の傾向に基づいて比較・整理することが可能になります。
Googleフォームを使ったアイデア評価・整理の具体的なステップ
Googleフォームを使ってグループワークのアイデアを評価・整理するための具体的なステップを説明します。
ステップ1:評価したいアイデアをリストアップする
まずは、今回評価したいアイデアを全てリストアップします。これは事前に共同ドキュメントなどにまとめておくと共有しやすいでしょう。フォーム作成時に、これらのアイデアを回答者に提示できるように準備しておきます。
ステップ2:Googleフォームを作成する
Googleフォームを開き、新しいフォームを作成します。フォームのタイトルは「〇〇(プロジェクト名など)アイデア評価アンケート」のように分かりやすく設定します。
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アイデアの提示:
- まず、評価対象となるアイデアを回答者に提示します。これは、設問文の中でアイデアを箇条書きで示すか、「記述式」の質問タイプを使って、各アイデアの簡単な説明を入力してもらう形式などが考えられます。しかし、評価に特化するなら、事前にリストアップしたアイデアをフォーム内に明記するのが最も分かりやすい方法です。
- 例えば、「以下のアイデアの中から、あなたが最も良いと思うもの、改善が必要だと思うものについて評価してください。」のような導入文を置きます。そして、各アイデア名を小見出しやリスト形式で記載します。
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評価項目の設定:
- 次に、どのような基準でアイデアを評価するかを決め、それに対応する質問を作成します。例えば、「実現可能性」「オリジナリティ」「ターゲットへの魅力」「面白さ」など、プロジェクトの目的に合わせた評価項目を設定します。
- 評価形式としては、「ラジオボタン」や「プルダウン」で「非常に良い」「良い」「普通」「改善が必要」「採用しない」といった選択肢を用意したり、「均等目盛」や「選択式(グリッド)」を使って5段階評価などを設定したりするのが一般的です。例えば、「アイデアAの実現可能性について5段階で評価してください(1:低い ~ 5:高い)」のような質問形式です。
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自由コメント欄の設置:
- 数値評価だけでは分からない、具体的な理由や改善提案を自由に記述してもらうための「段落」形式の質問を設けます。「各アイデアに対する具体的な意見や改善提案があれば記述してください」のような設問が良いでしょう。これは、アイデアをさらに深掘りしたり、ブラッシュアップしたりするために非常に役立ちます。
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その他の設定:
- 回答を匿名にしたい場合は、設定タブで「回答を収集する」のメールアドレス収集を「収集しない」に設定します。
- 回答は1回限りとしたい場合は、「回答を1回に制限する」にチェックを入れます(これにはGoogleアカウントへのログインが必要になります)。
ステップ3:メンバーにフォームを共有し、回答を収集する
フォームが完成したら、グループメンバーにURLを共有します。メールやチャットツールなど、普段グループで使っている方法で共有すれば良いでしょう。回答期限を設定することも忘れずに伝えます。
ステップ4:回答結果を確認・整理する
メンバーからの回答が集まったら、Googleフォームの「回答」タブで結果を確認します。ここでは、各質問に対する回答の集計結果がグラフなどで自動的に表示されます。これにより、どのアイデアが高く評価されているか、どの評価項目で意見が分かれているかなどが一目で把握できます。
さらに詳細に分析したい場合は、「スプレッドシートにリンク」機能を使って、回答データをスプレッドシートに出力します。スプレッドシート上では、特定の評価項目で並べ替えたり、条件付き書式を使って評価の高い箇所を色分けしたりするなど、自由にデータを加工・分析できます。自由コメント欄の回答もまとめて確認できるため、具体的なフィードバックを整理する際にも便利です。
Googleフォームを使ったアイデア評価・整理の活用シーン
この方法は、様々なグループワークの場面で活用できます。
- ブレインストーミング後のアイデア絞り込み: 大量に出たアイデアの中から、実現可能性や魅力などを基準に優先順位をつけたい場合に有効です。
- 複数の企画案の比較検討: A案、B案、C案など、複数の企画案がある場合に、それぞれのメリット・デメリットを評価項目に基づいて比較し、客観的な視点から最も適した案を選択する手助けとなります。
- グループ内での意見集約: 特定のテーマについて、メンバーがそれぞれどのように考えているかを数値とフリーコメントの両面から収集し、全体の意見を把握するのに役立ちます。
より効果的にGoogleフォームを使うためのヒント
- 評価基準を明確にする: 評価項目を設ける際に、「実現可能性」とは具体的に何を指すのかなど、グループ内で評価基準を事前に話し合っておくと、より意味のあるデータが得られます。
- 回答期限を設ける: ダラダラと回答期間を延ばさず、明確な期限を設定することで、メンバーに回答を促し、スムーズな進行につながります。
- 自由コメント欄を積極的に活用する: 数値評価だけでは見えない、アイデアの深みや潜在的な課題、新たな可能性はフリーコメントから生まれることがあります。集計後もしっかりと目を通し、話し合いの材料にすることが重要です。
まとめ
グループワークにおけるアイデアの評価や整理は、プロジェクトを前進させるために欠かせないプロセスです。絵を描くのが苦手でも、Googleフォームのような身近なツールを使うことで、誰でも手軽に、かつ客観的にアイデアを評価・比較・整理することが可能です。
特別なデザインスキルは必要ありません。必要なのは、評価したいアイデアと、評価の視点だけです。ぜひ、次のグループワークでGoogleフォームを活用して、アイデア整理・共有をラクに進めてみてください。自動集計されたデータを基に話し合うことで、より建設的で効率的な議論につながるはずです。