Google Drawingsでアイデアの関連性をラクチン整理!シンプルな図形活用術
グループでのアイデア出しや話し合いの後、たくさんのアイデアをどう整理したら良いか悩むことはありませんか。テキストの羅列だけでは、アイデア同士の関連性や全体像が見えにくく、共有する相手にも伝わりにくく感じることがあります。かといって、絵や複雑な図を描くのは苦手という方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、絵を描かなくてもシンプルな図形と線を使ってアイデアの関連性を分かりやすく整理し、チームメンバーと手軽に共有する方法として、Google Drawingsの活用をご紹介します。
絵を描かない「図形」活用のメリット
テキスト情報にシンプルな図形や線といった視覚的な要素を加えることには、いくつかのメリットがあります。
- 関連性の明確化: テキストだけでは分かりにくいアイデア同士の繋がりを、線や矢印で視覚的に示すことができます。
- 構造の把握: アイデアの階層構造やフロー、役割分担などを、図形を配置することで分かりやすく表現できます。
- 全体像の理解促進: テキストの羅列よりも、図としてまとまっている方が全体像を掴みやすくなります。
- 修正の容易さ: 手書きとは異なり、何度でも簡単に配置や内容を変更できます。
- 共有のしやすさ: オンラインで簡単に共有し、共同で編集することも可能です。
これは高度なデザインスキルや絵の技術は一切必要ありません。使うのは基本的な図形とテキストボックス、そしてそれらを繋ぐ線だけです。
Google Drawingsとは
Google Drawingsは、Googleアカウントがあれば誰でも無料で使えるオンライン作図ツールです。複雑なイラスト作成には向きませんが、四角や丸、矢印といった基本的な図形を組み合わせて、簡単な図やフローチャート、概念図などを作成するのに適しています。
ウェブブラウザ上で動作し、作成した図はGoogleドライブに保存されます。GoogleドキュメントやGoogleスライドへの埋め込みも簡単に行えます。特にシンプルな操作性に優れており、専門的なデザインツールの経験がない方でも直感的に使い始めることができます。
Google Drawingsを使ったアイデア整理の基本手順
ここでは、Google Drawingsを使ってアイデアの関連性を整理する基本的なステップをご紹介します。
- 新しい描画の作成: Googleドライブから「新規」>「その他」>「Google Drawings」を選択し、新しいキャンバスを開きます。
- アイデアを「ノード」として配置: アイデアの一つ一つを表現するために、図形(四角、丸など)やテキストボックスをキャンバス上に配置します。 「図形」メニューから好みの図形を選択し、クリック&ドラッグで描画します。 図形の中にテキストを入力することも、独立したテキストボックスを配置することも可能です。「テキストボックス」ツールを選択してクリック&ドラッグで配置し、内容を入力します。 例えば、ブレインストーミングで出た個々のアイデアを一つずつテキストボックスとして配置します。
- 関連性を「コネクタ」で結ぶ: アイデア(ノード)同士の関連性を示すために、線や矢印を使います。 「線」メニューから「コネクタ(曲線、角ばった線)」や「矢印」を選択します。 一方の図形またはテキストボックスの縁から、関連するもう一方の図形またはテキストボックスの縁までドラッグすると、オブジェクトが移動しても線が追従する「コネクタ」として接続されます。 これにより、「このアイデアはこれに関連する」「これはこれの原因である」といった関係性を視覚的に表現できます。
- 配置とグループ化: アイデア同士の関連性を見ながら、ノードとコネクタを配置し直します。関連性の強いものを近くに置いたり、階層構造になるように並べたりすることで、図全体の分かりやすさが増します。 複数の図形やテキストボックスをまとめて移動したい場合は、それらを選択(Shiftキーを押しながらクリック)し、「配置」メニューから「グループ」を選択すると、一つのオブジェクトとして扱えるようになります。
- 色分けや補足情報の追加: 必要に応じて、図形の色を変えたり(例: 重要度別、カテゴリ別)、吹き出しを追加したりして、情報を補足します。 文字のフォント、サイズ、色なども調整できます。
- タイトルの追加と保存: 描画に分かりやすいタイトルをつけます。Google Drawingsは自動的にGoogleドライブに保存されます。
グループワークでの活用シーン
Google Drawingsは、グループワークの様々な場面で役立ちます。
- ブレインストーミング結果の整理: 出し合ったアイデアをランダムに配置し、関連性を見つけながら線で繋いで構造化します。
- 議論の論点整理: 複雑な議論の際に、主な論点やそれに対する意見をノードとして配置し、議論の流れや対立点を図で整理します。
- 企画の全体像把握: 企画の目的、ターゲット、要素、必要なアクションなどを図解し、メンバー間で共有することで、全体像を把握しやすくなります。
- タスク管理の補助: プロジェクトのタスクをノードとし、依存関係を線で示すことで、作業の順序やボトルネックを視覚的に確認できます。
- 議事録の補足: 会議で決まった事項や、議論中に生まれた重要な概念の関連性を図でまとめ、議事録に添えることで、より内容が伝わりやすくなります。
Google Drawingsの最大の利点の一つは、Googleドキュメントやスライドと同様に、複数のメンバーで同時に編集できる共同編集機能です。これにより、グループで一緒にアイデア整理の図を作成したり、他のメンバーが作成した図にフィードバックを加えたりすることが手軽に行えます。共有設定で編集権限を与えることで、URLを知っている全員が共同で作業を進められます。
スマホやタブレットでの利用について
Google Drawingsは主にPCのウェブブラウザでの利用が推奨されます。スマホやタブレットからでもGoogleドライブアプリ経由で描画ファイルを開くことは可能ですが、細かい図形の配置や線の接続といった編集作業はPCに比べて操作しにくい場合があります。グループでの共同作業や本格的な図解作成はPCで行い、スマホでは作成済みの図を確認したり、簡単な修正を行ったりする使い方を想定すると良いでしょう。
まとめ
アイデアの整理や共有は、テキストだけでなく視覚的な補助を取り入れることで、よりスムーズに進むことがあります。絵を描くのが苦手でも、Google Drawingsのようなシンプルなツールを使えば、四角や線といった基本的な図形を組み合わせるだけで、アイデア同士の関連性や構造を分かりやすく表現できます。
Google Drawingsは無料で利用でき、共同編集機能も備わっているため、特にグループワークでのアイデア整理・共有において手軽なツールとして活用できます。テキストだけでは伝えきれないアイデアの繋がりを、シンプルな図形活用でラクチンに可視化し、チームでの理解を深める一助としてみてください。