いつものチャットでアイデア共有!絵を描かずにスムーズに進める方法
グループワークでのアイデア共有、どうしていますか
大学の授業やサークル活動などで、グループでアイデアを出し合ったり、共有したりする機会は多いと思います。ブレインストーミングをしたり、課題解決のためのアイデアを検討したりする際に、どのように情報を整理し、メンバー間で共有しているでしょうか。
手書きのメモを写真に撮って共有したり、簡単な図やイラストを描いて説明しようとしたりすることもあるかもしれません。しかし、手書きの文字が読みにくかったり、絵や図を描くのが苦手だったりすると、アイデアをうまく伝えられないと感じることもあるでしょう。また、対面で集まる時間が限られている場合、オンラインでの共有が必須となります。
デザインツールや専門的なソフトは難しそうで手が出しにくい、もっと手軽な方法でアイデアを共有したいと考えている方もいるかもしれません。ここでは、皆さんが普段から使い慣れている「チャットツール」を活用して、絵や複雑な図を描かなくてもスムーズにアイデアを共有・整理する方法を紹介します。
チャットツールがアイデア共有に適している理由
なぜチャットツールがアイデア共有に適しているのでしょうか。主に以下のような理由が挙げられます。
- 手軽さ: 普段からメッセージのやり取りに使っているため、新しいツールの使い方を覚える必要がありません。スマホからも簡単に操作できます。
- テキスト中心: 基本的にテキストでのやり取りが中心なので、絵や図が苦手でも問題ありません。言葉でアイデアを表現する練習にもなります。
- リアルタイム性: 思いついたアイデアをすぐに共有できます。メンバーからの反応も早く得られる場合があります。
- 共有の容易さ: 特定のメンバーだけでなく、グループ全体に同時に情報を共有できます。
- 履歴が残る: 過去のやり取りが自動的に保存されるため、後からアイデアを見返したり、議論の流れを確認したりすることが容易です。
これらの特性を理解し、少しの工夫を加えることで、チャットツールは強力なアイデア共有ツールになり得ます。
チャットツールを使った具体的なアイデア共有テクニック
普段利用しているLINEやSlack、Discordなどのチャットツールを使って、効果的にアイデアを共有するための具体的なテクニックを紹介します。
1. アイデア共有専用のグループやチャンネルを作る
グループワーク全体の連絡用チャットとは別に、アイデア出しや共有のための専用のグループやチャンネルを作成しましょう。これにより、アイデアに関する情報が他の連絡事項に埋もれてしまうのを防ぎ、議論を集中させることができます。参加者全員が同じ目的で集まっているという意識を持つことにもつながります。
2. アイデア投稿のルールを決める
効果的なアイデア共有のためには、簡単なルールを決めておくと良いでしょう。例えば、以下のようなルールが考えられます。
- 1メッセージ1アイデア: 一つのメッセージには一つのアイデアだけを記述します。これにより、後からアイデアを分類したり、それぞれのアイデアに反応したりしやすくなります。
- 短く具体的に: アイデアは長文にならないように、キーワードや短い文章で簡潔に表現します。抽象的な表現だけでなく、具体的な例を加えると伝わりやすくなります。
- 絵文字や記号を活用: アイデアのカテゴリ分けや強調に絵文字や記号(例: 【企画案】💡、[課題]❓)を使うと、視覚的に分かりやすくなります。絵や図が苦手でも、これら既存の記号を活用することで情報を整理できます。
3. テキストでアイデアを分かりやすく表現する工夫
絵や図を使わない場合、テキストでの表現力が重要になります。
- 箇条書きを使う: 複数の要素を含むアイデアや、手順を示す際には、箇条書き(- や * など)を使うと構造が明確になります。
- 空白行で区切る: 関連するアイデアのまとまりや、異なる話題の間には空白行を入れると、メッセージが読みやすくなります。
- 記号で関連を示す: -> や => といった記号を使って、アイデア間の関連性や発展性を示すこともできます。
4. リアクション機能を活用する
多くのチャットツールには、メッセージに対して絵文字などで反応できるリアクション機能があります。これをアイデアへの簡易的な評価や意思表示に活用できます。
- 賛成/良いと思ったアイデア: 👍や✨のリアクションをつける
- 気になる/もっと知りたいアイデア: 👀や❓のリアクションをつける
- 特定のカテゴリに分類: 🍎、🍊などの絵文字をカテゴリ分けの印として使う
これにより、どのアイデアにメンバーが興味を持っているか、パッと見て把握することができます。複雑な投票機能を使わなくても、メンバーの意向をある程度知ることが可能です。
5. スレッド機能で議論を整理する
特定のアイデアについて掘り下げて議論したい場合、スレッド機能(リプライ機能)を活用しましょう。これにより、アイデア本体のメッセージから派生した議論がメインの流れを邪魔することなく、関連情報が一箇所にまとまります。後から特定のアイデアに関する議論だけを追いかける際に非常に役立ちます。
6. 重要なアイデアや情報をピン留めする
チャットツールには、特定のメッセージをチャンネルやグループの目立つ場所に固定表示できるピン留め機能があります。これは、最終的に採用したいアイデアの候補や、決定事項などをメンバー全員がいつでも確認できるようにするために有効です。
チャットツールの長所と工夫が必要な点
チャットツールを使ったアイデア共有は、手軽で普段使いできるという大きな長所があります。しかし、情報がリアルタイムに流れていくため、後から全体の流れを把握しにくいという側面もあります。
この課題に対しては、前述のルール設定(1メッセージ1アイデアなど)や、定期的なまとめ役を決める、といった工夫で対応できます。例えば、週に一度、出たアイデアを誰かが簡単な箇条書きリストにまとめて共有するだけでも、情報の整理が進みます。
また、チャットツールはあくまでアイデアを「出す」「共有する」ことに特化しています。出たアイデアを構造化したり、関連付けたり、タスクに落とし込んだりする作業には、別のツール(例えば、このサイトで紹介しているオンライン付箋ツールやアウトラインツール、スプレッドシートなど)と組み合わせるのが効果的です。チャットで出たアイデアをコピー&ペーストして、他のツールで整理する、という連携も手軽に行えます。
まとめ
グループワークでのアイデア共有は、絵を描いたり複雑なツールを使ったりすることだけが方法ではありません。皆さんが普段から何気なく使っているチャットツールも、少しの工夫を加えるだけで、絵を描くのが苦手な方でも手軽にアイデアを共有し、議論を進めるための強力なツールとなります。
専用のグループを作成し、アイデアの投稿ルールを設け、テキスト表現やリアクション機能を活用することで、よりスムーズで効率的なアイデア共有が可能になります。チャットツールの手軽さを活かしつつ、必要に応じて他の整理ツールとも連携させることで、グループワークの成果を高めることができるでしょう。ぜひ、次のグループワークから試してみてください。